あと1年半で軽自動車の維持費は普通車よりも高くなる

 2012年8月10日、消費税率を2014年4月から8%、15年10月から10%にす法案が成立した時、消費税増税関連法案の中で、自動車取得税と自動車重量税について「抜本的見直しを行うこととし、消費税率の8%への引き上げ時までに結論を得る」と明記された。
 
 2012年09月24日総務省の「自動車関係税制に関する研究会」は、「保有段階における課税」では、自動車税、軽自動車税、自動車重量税を一本化しCO2排出量によって課税する「環境自動車税」を地方税として創設すべきとした。

 現在の自動車税の年税額は軽自動車(自家用・乗用)が7200円であるのに対し、1000㏄の小型自動車(自家用・乗用)では2万9000円と、4倍強の開きがあるが、環境に与える影響という意味では軽自動車と小型自動車を区分して議論すべきではないとしている。

 仮にこの議論通りに税制が改正されると、軽自動車も普通乗用車の区別なく環境に与えるCO2排出量で年税額を決めることになる。

 ガソリンの二酸化炭素排出係数は環境省によって、2.32 kg-CO2/Lと定められている。

アクアのカタログ燃費は40.0km/L(10-15モード燃費)なので、
二酸化炭素排出は 2.32k÷40=58g/kmとなる。

プリウスで35.5km/Lで 2.32k÷35.5=65g/km

2012年上半期で軽自動車販売台数第1位のホンダNBOXで22.2km/Lだから、排出量は2.32k÷22.2=104g/kmとなる。

私のV6は、7km/Lだから排出量は2.32k÷22.2=331g/km

仮に1g/Lあたり200円とすると。
40.0km/Lのアクアの環境自動車税は11,600円
35.5km/Lのプリウスの環境自動車税は13,000円
22.2km/Lの軽のNBOXの環境自動車税は20,800円
10km/Lの車の環境自動車税は46,400円
7km/Lの車の環境自動車税は66,200円となる!

プリウスは現在の39,500円から13,000円へ26,500円の減税。
軽の NBOXは7,800円から20,800円へ13,000円の増税だ。

 軽の燃費はアクアやプリウスよりも悪いので、税金も加えると軽自動車の維持費はハイブリッドの普通車よりもずっと高くなる。

 1g/Lあたり200円は私が勝手に仮定した数字だがいずれにしても、税金はCO2の排出量に比例(燃費に反比例)し、燃費がいいほど税金は安くなる。

 この税制改革は2014年4月までに結論を得ることになっており、今、維持費が安いからと軽自動車を買うと、このままでは1年半後には普通乗用車より維持費が高くなる可能性がある。(徐々に比率を変えていく、激変緩和措置はとられる見込み)

 国内市場で軽の比率が4割に達しているが、維持費の安さで軽を買おうとしている人は、この議論のゆくえをよく見極めた方がいい。

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