自分の周囲に愛をもたらすには、まず自分を愛することから

> 「愛とは」読ませていただきました。
>
> 自分の行動は 行動後で愛がなかったと感じることがあります。
>
> 愛溢れるためには自分のことを一番愛することが前提になりますか?

 もちろんです!

 人は自分の内にあるものを外に見ます。
 いつもキャッキャッと言って笑っている子供たちは鉛筆が転がっても笑い転げますね。

 怒りっぽい人、いつも内面に怒りを持っている人は、何かにつけて怒る理由を見つけてその怒りを爆発させます。

 愛に溢れるためには、自分の内面にまず愛をもっておく必要があります。
 
 自分を愛することですね。

 自分の人生でめいっぱい愛を体験したければ、まずめいっぱい自分を愛することです。

 体も、考え方も、行動も、自分の部屋をきれいにし、自分にきれいな服をきせるのも自分を愛することです。

 自分を愛するとは、自分の中に自己嫌悪、恨み、批判、罪悪感などのマイナス感情がないということです。

 そういうマイナス感情は生来もっていたものではありません。

 それは誰かに与えられた過去の記憶を思い出すことによって、それらのマイナス感情を「自分で」維持しています。

 例えば子供の頃親に「お前ばバカだ」「お前は役立たずだ」「お前はどうしようもないやつだ」と言われ続けたとします。

 子供は親の言うことをそのまま受け入れてしまいがちです。

 そうすると「自分はダメなんだ。役立たずだ。どうしようもないやつなんだ」という思いを「自分で」保持し続けることになります。

 それはその親の限られた視点から見た、極めて限定された解釈に過ぎません。

 例えば小学校の算数のテストがとても悪く、それを見た親が「お前はバカだ」と言ったとします。

 そのテストだけでバカと決めつけるのは、極めて限られた見方です。

 もし、その算数のテストの前に、一緒に予習してあげたら、とてもよくできたかもしれません。
 もしかしたら、算数は本当に苦手だとしても、国語ではすごく才能があるかもしれません。
 音楽なら才能があるかもしれません。美術なら才能があるかもしれません。

 いえ、誰でも何らかの才能が眠っているものです。

 ですから、その一回の算数のテストだけで「お前はバカだ」などとその人の可能性を全否定するようなことは決して言えるはずはないのです。

 ですから、誰もが本当はバカでも、役立たずでも、どうしようもないやつでもありません。

 そんな人は誰もいません。

 誰もが可能性に満ちた存在です。

 ただ唯一、本人が自分で「自分はバカなんだ、役立たずだ、どうしようもないやつなんだ」と自分自身を決めつけた時、彼はそれにふさわしい人生を生き始めます。

 それは本当は彼がバカなのではなくて、

 彼が「自分はバカだという考えを受け入れた」からです。

 この点は非常に重要な点です。

 いいですか、本当にダメな人はいません。

 ただ「自分はダメなんだ」ということを自分で受け入れた人がいるだけです。

 なぜお父さんは彼にバカだと言ったのでしょうか。

 それはお父さん自身が、内面に「自分はダメなんだ。どうしようもないやつなんだ」という思いを保持し続けていたらからです。

 ですからお父さんも自分の内にあるものを、自分の外(息子)に見てしまったのです。

 でもそれは極めて限定的な見方です。

 何も真実を現すものではありません。

 ただ唯一、息子が自分でそれを真実だと受け入れた時にだけ、本当に自分を「バカで、どうしようもない、ダメなやつ」にしていきます。

 ですから、もし子供の頃親からマイナスイメージを受け取っていたとしても、お父さんは私が子供の頃、私にあんなことを言ったけど、実は自分が苦しかったんだな。
 
 お父さんは、自分が受け入れてしまったマイナスイメージを変えるということを知らなかったんだな。

 でも私は、自分が受け入れた、繰り返し思い出すことだけが現実化すること知った。

 だから、自分自身が苦しんでいた親が、思わず私にマイナスイメージを与えてしまったけれど、親も親なりに一生懸命私を育ててくれたのだから、そのことを許そう。

 私は自分で、私自身はバカでもダメでもどうしようもないやつでもないことを知っている。

 私にもまた他のすべての人と同様、大きな可能性がある。

 何しろ、人間の脳は誰でも10%も使っていない!

 私は何でも自由に自分の思考を選べる。

 ならそういう過去に与えられたマイナスイメージを自分の中で繰り返して、親と同じように自分自身を苦しめるのはやめよう。

 もうそういう自分のマイナスイメージを思い出すのは、今日限りやめよう。

 そして、自分が得意だったこと、上手にできたこと、誉められたこと、夢中になったこと、達成したことを思い出し、未来の可能性に目を向けよう。

 そして、そういうことばかりを思い頭に置く時、あなたは自分を愛しています。

 そうすると、人の得意なこと、上手にできたこと、誉めてあげたいこと、夢中になれること、達成したことを相手に言ってあげ、その人の素晴らしい可能性に気づかせてあげることができます。

 それが相手を愛することです。

 ですから、相手を愛するには、まず自分を愛することが必要です。

 なぜなら人は自分にないものを相手に与えることはできないからです。

 自分を幸せにできるのは自分だけです。

 なぜなら自分の思考を選ぶのは自分にしかできないからです。

 

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