自然界を見てください。
例えば木々も自分のために生きています。
芽を出したばかりの苗木が、「私は譲って生きます」などと言っていては生き残ることはできません。根も枝も伸ばすことはできず、間もなく枯れるでしょう。
枯れないまでも矮小なまま、しがみつくように生きるだけです。
しかし苗木は自分のために生きます。大地にどんどん根を伸ばし、空に枝を伸ばし、時には他の植物をさえぎってしまうこともあるかもしれません。
それでも苗木は自分のために根を伸ばし、枝を広げるのです。
それは一見、我がままです。
しかし、それが自然のあり方なのです。
そしてその苗木が、大地にしっかり根を伸ばし、大きく枝を広げた時、たくさんの虫に葉を与えて命を支え、小鳥が巣をかけ、大地に落とした葉っぱは、ミミズなどの多くの虫を養い大地を肥沃にします。
小さな種に過ぎなかった苗木は、自分のために生きた結果、今や巨木となって、実に多くの命をはぐくむ存在になったのです。
自分のために生きることは、多くの命のために生きることと同じなのです。
(2012年8月27日時点での最新伝授「自分のために生きる」の解説の顧問のメールより)