米国10年債金利が急騰している。
「株式市場は69兆ドル(7100兆円)の規模があり、1日に191億ドル(2兆円)の取引がある。
これに対して債券市場は140兆ドル(1京4400兆円)の規模があり1日に700億ドル(7.2兆円)の取引がある。」(zerohedge:the Bond Markets Are Signaling Something MASSIVE is Coming)
ニュースや新聞では「日経平均」「ダウ平均」など株価ばかり報道されるが、債権市場は規模において株式市場を圧倒している。債権市場こそが世界で最も重要な経済指標なのである。
その債権の中で最も重要な米国10年債金利が急騰(価格は暴落)している。
この3日間だけで債券市場では70兆円程度の損失が出ている。
より重要ことは、米国10年債金利が35年来の大底を打ったことが確認できたことだ。
1981年の14.14%以来35年来下落傾向を続けてきた長期金利がついに大底を打ったのだ。
これは人が一生のうち一度だけ経験するような市場の大転換である。
日本においても同様だ。
1980年3月につけた8.88%から36年かけて今年2016年7月まで下落し続けてきた。
それが大底を打った。
もちろん世界各国の金利動向は連動する。
FRBの理事会の代理委員であるカンザスシティー地区連銀総裁は2016年8月25日「段階的な米利上げ時期が到来している」と述べた。(ロイター)
黒田日銀総裁は国債下落(金利上昇)なら対応困難と述べている。
インドではこのタイミングで預金封鎖を実施し11月9日は銀行や郵便局も閉鎖した。(NHKニュース)
発表後からわずか4時間で、国内流通の87%を占める高額紙幣五百ルピー札と千ルピー札を廃止したのだから影響は大きい。
旧札を銀行に持って行き新札に換えることができるが、一週間で2万ルピー(3万2千円)に制限され、期限の12月末まで6週間しかなく、12万ルピー(19万2千円)しか交換できない。
タンス預金の大部分が紙くずになる恐れもある。
経済の変動には十分注意しておいた方がいい。