以前の職場で隣の席にTさんという東大卒の人がいた。偉ぶらない飄飄とした面白い人で、いつも机の上がぐちゃぐちゃだった(笑)
Tさんはあるプロジェクトでイタリアに長期滞在することになったのだが、その時に一緒に行った同僚から、Tさんはイタリアに到着するとすぐにイタリア語をぺらぺらしゃべりはじめ一同驚愕したと聞いた(笑)
それまでTさんがイタリア語をしゃべれることを誰一人知らなかった。
今みたいにインターネットもない時代だからナチュラルなイタリア語に接するのはカセットテープとかCDしかなかったはずだ。
英語がしゃべれる人はいてもイタリア語は多くない。
そんなイタリア語がペラペラでイタリアに長期滞在したTさんにイタリアではどこが一番よかったですか?と聞いたことがある。
その答えは「ポンペイ」だった。
だからいつかポンペイに行ってみたいと思っていた。
今滞在してるナポリから電車で35分ほど南にある。
電車の料金は3.3ユーロだから400円くらい。
写真の奥に見えるのがベスビオ山で、二千年前にこの山が大噴火し、火砕流が一気にポンペイの街を飲み込み、そのまま17世紀になるまで発見されなかった世界遺産の街である。
ポンペイ遺跡の中では自転車は乗れないので、宿に連泊してブロンプトンや荷物は部屋に置いておいた。(もちろんワイヤーでパイプベッドにロックして(笑))
古代ローマの街がそのまま残っているので、その中を自由に散策できる。その街での生活ぶりが想像できるのが面白い。
たとえば住宅街はこんな感じ。
キッチンはこんな感じ。
こういうカラフルなタイプもございます(笑)
オーブンはこんな感じ。
手前のは石臼で、四角いところに角材を突っ込んでぐるぐる回して小麦を挽く。
ヘビー級でちょっと家庭の主婦には回しにくいかな?(笑)
今でもナポリピザはこういう釜で焼かれている。
つまりにナポリ人は2千年間も同じような釜で焼いてきたわけよ。道理でピザ焼くのもうまいはずよ!(笑)
テーブルはたとえばこんな感じ
こんな中庭のテーブルでランチしたのかな(笑)
器はこんな感じ。
こういう池のあるタイプの中庭もございます。
リビングはこんな感じ。
壁にも絵を描くのが人気です。
外庭ではガーデニングを楽しまれる方も多いですね(笑)
こういう流水のあるお庭も人気です。
並木ストリート
お買い物はマーケットへ
こういう容器に入ってワインやオリーブオイルも売られていたそう。
運動公園
湯船も広い^^
劇場で音楽鑑賞
舞台の前でみんな手をパチパチ叩いてました。音が響く設計になっているそう。陽気なガイドのお姉さんが立派な声量で一曲披露し、観衆から拍手喝采を浴びてました(笑)
スポーツ観戦ならスタジアムへ
まぁ要するに私たちの日常生活にあるものはすでに2千年前にそのスタイルが完成していたわけよ!
夜のサービスまであります。
娼館ですね。
メニューは体位で選べるようになっています。
こんな体位とか
こんな体位とか
こんな体位とか
(ん?結構アクロバティック?(笑))
たたいたら痛いよ(笑)
よりどりみどりです。
あんまり普通のがないようですが、これがローマ人の好みですね(笑)
日本ではたかだか2、3百年前の江戸の遊郭吉原でさえ跡形もないが、ここでは2千年前の娼館で好みの体位が選べる(笑)
広大なローマ帝国領内でここポンペイだけが火砕流で瞬間真空パックされたから残った。
住んでた人は熱かったでしょうけど^^;
これは熱い火山灰に一瞬で覆われ、体が焼けてなくなっていた空洞に石膏を流し込んで型取りしたものだそう。
実際の都市だから1日かけてじっくり歩き回り、二千年前のローマ人の生活を追体験することをお勧めします。こういう場所は他にない。
帰りにナポリチェントラーレ(中央)駅にほど近い店でピザとビールをやりました(笑)
種類が色々あったので前のひげ面の兄ちゃんにお勧めをきいた。
海鮮系が得意そうな店だし、がっちりした体格の兄ちゃんなので、シーフードピザか、ガッツリ肉系でも推してくるかと思ったら、この黄色と赤のトマトと、ナポリのある地元カンパニア州の水牛チーズのピザがベストだと一瞬の迷いもなく答えた。
昨日の伝統ピザ店もそうだけど、地元ナポリっ子が本当に愛するのはこういうシンプルなピザなのだ。
ひげの兄ちゃんが「Good?」と聞いてきたので、私はむしゃむしゃ食べながら、親指を立てる。
兄ちゃんはそうだろう、と満足そうに2回うなずいた。