日本語が上手なイスラムの実業家マウリーシ・ハーリド・ビン・アルワリードさんのツイートをたまたま見つけました。
彼はトップに以下のように書いている。
「アラビア語で戦争はحرب (ハルブ)武器 ر を捨てたらحب 愛(フッブ)に変わる❤️
いいこと言うじゃん!
まともじゃん!
アラブ人も私も思いは同じだ!
なかなかイスラムの人から直接情報を受け取ることがないので彼のツイートを見てみたら、シリア紛争の原因について言及してあった。
「シリアを経由する天然ガスパイプライン計画。イラン〜イラク〜シリアを通るイスラミックガスパイプライン構想が明らかになってから、シリアの混乱がドロ沼に陥ったと思うのだが…気のせいか?」
何が起こっているのか。
日本に例えれば、「わずか4年の内に日本の全人口の1%にあたる130万人が殺され、全人口の6分の1にあたる2000万人以上が国外で難民となり、4000万人が国内避難民となる事態を。そして、日本のほとんどの地域で近隣諸国の支援を受けた各派による戦いが継続し、東京にすら迫撃砲の砲弾が毎日のように降り注ぐような情景。」
シリアでの犠牲者は23万人を数えるほどです。近隣国に避難したシリア難民は正式に登録された者だけでも400万人を越えました。シリア国内では760万人が国内避難民となっています。人口2250万人ほどのシリアは“戦争”の只中にあるのです。」
なんでこうなるの?
シリア「内戦」ということになっているが、アサド大統領は2014年6月5日、投票率が73%に達した選挙で、88.7%を得票して、3期目続投を決めている。
日本では考えられないような得票率であり、支持率である。
国内はほぼ一枚岩と見ていい。
マウリーシ・ハーリド・ビン・アルワリードさんのツイートによると、
「戦争が起きる1年前のアレッポのスークの様子。活気に満ち溢れていました。商人も潤っていたでしょうね。さすがはネクストフロンティア市場と言われるだけのことはあると思いました。この後、何者かによって破壊の限りを尽くされましたが。」
みんなのどかにやっていた。
「シリアのバスの中から見えた日産のショールーム。圧政で国民が苦しみ、経済発展の可能性がない国には進出しないですよね。ボルボや韓国メーカーのショールームもありましたよ。」
それはその通り。投票率が73%、得票率88.7%が捏造されるような政権なら、北朝鮮のような政権なら、とてもじゃないが日産は進出できないし、しないでしょう。
「シリア内戦」の構図を見ると、
現アサド政権を支持する国々はイラン、レバノンのヒズボラ武装組織、ロシア、中国となっている。国民も圧倒的に現政権を支持している。
対する反政府軍(自由シリア軍)を支援するのは、アメリカ(欧米)、トルコ、イスラエル、カタール、サウジアラビアとなっている。
だいたいですよ!
9割近い国民が支持している政権に反している人たちをなんでアメリカ、トルコ、イスラエル、カタール、サウジアラビアが支援する必要があるわけよ!いらん世話でしょ。
「イスラム国」がシリアで悪さをしているから、「イスラム国」を空爆するという名目だったが、シリアの一般市民に「誤爆」ばかりやっているわけです。
しかしその「イスラム国」を作ったのはアメリカ自身、ヒラリークリントンとオバマであると、次期大統領のトランプが暴露しているのだ。
結局、アメリカが自分で理由を作って、自分で空爆(誤爆)を繰り返してきたのだ。
なんでシリアでわざわざそんなことをするのか。
それを説明するのが先の図なのである。
2011年7月シリア、イラン、イラクがイラン産の天然ガスをヨーロッパへ運ぶための「イスラムパイプライン」上図の赤い線の建設に合意した。
この計画が気に入らない人たちがちょうど青いパイプラインが合流する要衝のシリアを支配するために起こしたのが「シリア紛争」なのである。
現青いパイプラインは現在稼動している。カタールの天然ガスを米軍基地のある親米国サウジアラビアとトルコを経由してヨーロッパに輸送している。
ロシアがバックアップする赤いパイプラインが稼動すると、この独占支配権が崩れる。
だから、「シリア、イラン、ロシアら」と、「アメリカ、トルコ、カタール、サウジアラビアら」が対立しているのだ。
しかしだ。
どこの国が他国と同意してどうパイプラインを敷設しようとその国のまったく自由な経済行為じゃないか。
それが自分たちの利益をそこなうからと戦争を仕掛けているのが、大手石油メジャーを擁するアメリカが主導したこの戦争なのだ。
さすがに、直接戦争すると露骨過ぎるので、シリアの反政府軍を支援することで、裏から現シリア政府を倒し、親米政権を樹立させようとしているのである。
ただ単に自分たちの金銭的利益のために。
その自分たちの金銭的利益のために、シリア人口2250万人の100人に一人以上の23万人が死に、国民の半数以上の1000万人以上が難民となっているのだ。
そんなことってあるか!
彼らが怒るのは無理はないじゃないか。
こうしてシリアでは今もたくさんの「すずちゃん」たちが生み出されている。
イスラム国を作りこの紛争を主導したヒラリー・クリントンが大資本に支配されたマスコミ一押しだったにも関わらず、次期大統領にならなかっただけでも、シリアのみなさんにとってとてもよかったと私は思うわけです。
私たちに直接できることはそう多くないかもしれないが、せめてこの構図を頭に入れておきたい。
私たち日本の第二次世界大戦もABCD包囲網による石油資源の枯渇に端を発しているのだから。
すずちゃんの悲劇も今のシリア悲劇も、原因は同じなのである。
金銭的支配のため、独占のためのエゴのぶつかり合いに巻き込まれたのだ。
白隠は「エゴが地獄を生み出す」と言っているがまさにその通りなのだ。
いつもそうなのだ。
シリア紛争のブログを見てから、戦争について考えていました。
そして、今日は安倍総理が真珠湾を訪問しました。
戦争をして、なんになる?
戦争をして、私たちは幸せになる?
あるのは、
大切な人、愛する人を失い
心の豊かさを失い
悲しみ、憎しみが残るだけ
ではないでしょうか?
戦争と聞いて、頭に浮かぶのは「特攻隊」なのです。
若者たちが、お国のためと自らの命を捧げました。
彼らはどんな思いで、敵に向かっていったのだろう?と考えてしまうのです。
本当にお国のためと思っていただろうか?
私は思います。
”愛する人を守るため”
それしかない!
愛ほど素晴らしいものはない!
本当は生きて帰ってきて、愛する人をギュ~ッと抱きしめたかったはずだ。
腕は武器を持つためじゃなく、抱きしめるために使ってほしい。
と思いました。
『この世界の片隅に』
こちらでは1月からの上映なので、まだ見ていませんが、見に行きたいと思っています。