特攻隊というと出撃していった若い隊員たちを思い出しますが、少女たちにも大きな負担をかけていました。
当時特攻基地のあった知覧では、数え年15歳、今の14歳、中学生の少女たちが、出撃していく隊員たちのお世話をしました。
なでしこ隊です。
特攻隊の出撃は、家族にさえ知らされませんでした。
知れば大きな抵抗を受けるからでしょう。
特攻隊というと、遠い昔のように感じますが、同時代を経験した人が今も生きています。
もし自分の子供が明日特攻することを知ったなら、平静でおられる親などいるはずがありません。
その思いに時代の違いはありません。
その大人でも耐えられない痛みを14歳の少女たちが受け止めていました。
何度も出撃して、戻って来てしまった穴澤少尉。
穴澤少尉には最愛の恋人がいました。
穴澤少尉が出撃前に恋人の千恵子さんに書いた手紙。
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今更何を言ふか、と自分でも考へるが、ちよつぴり慾を言つてみたい
一、読みたい本 「万菓」「旬集」「道程」「一点鏡」「故郷」
二、観たい画 ラファエロ「聖母子像」 芳崖「悲母観音」
三、智恵子 会ひたい 話したい 無性に
今後は明るく朗らかに 自分も負けずに朗らかに笑つて征く
出撃する穴澤少尉を見送るなでしこ隊。
そして63年後、残された穴澤少尉の軍服に対面した千恵子さん。
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