原発事故における日本の対応は、いつも被爆のピークを国民に知らせず、めいっぱい被爆させ、言い訳は「すぐさま健康に影響があるようなデータではない。」「こういう高いピークが現れることを国民が知ることによって、神経質になりすぎて、食事をたべなくなったり、ノイローゼになった方が健康上問題が大きいから、やらなかった。」というのが決まったパターンだ。
1986年4月26日チェルノブイリ原発事故が起こった。
日本では5月6日に最初の基準値を超える放射能のピークがやってきた。日本には6月5日ごろ最初のピークより何倍も大きいピークがやってくるこは、先行するヨーロッパの観測によってわかっていた。
それを環境庁も重々知っていた、しかし、第二の大きなピークが始まる直前の5月17日環境庁は全国の観測を中断することを宣言し、打ち切られた。ある新聞は「安全宣言」を出し、国民はまさに第二の大きなピークの最中に汚染された食べ物をバリバリ食べた。
その後国会でその理由を問われ、
「すぐさま健康に影響があるようなデータではない。
こういう高いピークが現れることを国民が知ることによって、神経質になりすぎて、食事をたべなくなったり、ノイローゼになった方が健康上問題が大きいから、やらなかった。」
と答えた。
出たぁ!「すぐさま健康に影響があるようなデータではない。」
今から31年も前のチェルノブイリ原発事故時も、福島第一原発事故の時とまったく同じことをしている。
国民に一番大きい汚染のことを知らせず、めいっぱい汚染させ、その理由は「神経質になりすぎて、食事をたべなくなったり、ノイローゼになった方が健康上問題が大きいから」。
福島第一原発事故と同じじゃないか!
31年以上も前から、国民には真実を知らせず、めいっぱい被爆させ、その言い訳は「すぐさま健康に影響があるようなデータではない。」というマニュアルが定められているに違いない。
このことを当時、埼玉大学理学理部市川定夫教授(京都大学大学院修了。農学博士。米国ブルックヘブン国立研究所研究員、メキシコ国立チャピンゴ農科大学大学院客員教授等歴任)が講義している。
(1分20秒付近から)
環境庁は5月19日に記者会見をして、環境中の放射能ヨウ素が減ってきた。従って(放射能)の監視を打ち切ると発表し、5月22日でもって、全都道府県で計っていた態勢が打ち切られた。22日のデータが最後です。5月19日に打ち切ると宣言し、22日の終わった。
(フクイチでも関東一体を放射能がなめた時だけのデータがないもんなぁ)
さて、ヨーロッパは4月28日から(放射能が)降り始めたんですが、日本は5月3日から、5日遅れ。5日遅れの日本で5月22日ということはヨーロッパに直すと5月17日、
ちょうどこのあたり
今から野菜や牧草の(放射能)データがどんどん上がるという、直前に打ち切った。
全都道府県のデータを。
僕たちはもっと、続けるべきだと申し入れました。
だけど聞いてもらえない。
これがどうして打ち切られたのかというのは国会の質疑にもありました。
なんて答えたかっていうと、・・・
(2分40秒)
ここでさえ今の基準値を超えていた。
ここは今の基準値をはるかに超える。
環境庁はこれを重々知っております。
日本では5月6日ごろに、最初の(ちいさな)ピークが来て、次のピークが6月6日くらいにくるということを知っております。
あえて打ち切った。
国会の議論でなんて答えているか。
「日本はいずれにしても、ヨーロッパに比べてデータが低い、
すぐさま健康に影響があるようなデータではない。
こういう高いピークが現れることを国民が知ることによって、神経質になりすぎて、食事をたべなくなったり、ノイローゼになった方が健康上問題が大きいから、やらなかった。」
そうじゃない。
こういう事実を知られたくなかった。
これを知らなくても世論で初めて、あれは朝日も、NHKも、毎日も、読売もそうだったですが、初めて、原発反対という世論が5割を超えた。
この(チエルノブイリ)事故のあと。
もしこれ(直後に基準値をはるかに超えるピークが来たこと)を知っていたら、もっと変わったでしょう。
この辺(最初の小さいピーク)あたりで行った調査で五割超えた。
とくにある新聞は、(今から第二の大きなピークが来る)この時点で
「安全宣言」という見出しで出しちゃた。
(観測を)打ち切ったのに安全宣言。
これまで気持ち悪いなと思っていた人たちも、(後半の大きなピークの最中に)バリバリ食べだした。
みなさんの中にもそういう人があると思う。
・・・
こういう(第二の大きなピークが来るという)ヨーロッパのデータを彼らも手に入れているのに、どうして出したがらないのか?