昨日は町のアルベルゲのすべてが満室になってしまったので、今日は作戦を変え、歩く距離を20kmと短めにし、早めに出発した。
牧場が続くコースだ。
目的地のサリアには午後2時頃到着した。
市街地に入ると、こぎれいなアルベルゲを見つけ早速入る。
しかし受け付けに人がいない。
周囲の宿泊者らしき人に聞いてみても「I don’t know.」と肩をすくめる。
しばらくすると電話した方がいいよと、宿の電話番号を教えてくれる。
電話してみるが何だがよくわからないうちに切れてしまった。
宿泊者のスペイン人の若者が「僕が電話にでてあげるよ」と申し出てくれる。
巡礼者は優しい。
宿のオーナーらしき人は近くにいたらしくひょっこり姿を現した。
そして空いてるベッドに案内してくれた。
しかし、一向に受け付けをしてくれる気配がない。
宿に着くとどこでも必ずパスポートとクレデンシャル(巡礼手帳)の提示を求められ、お金を払う。いわゆるチェックインだが、それをぜんぜんしてくれない。
そのうちにまた姿が見えなくなってしまった。
チェックインもしていないので、服を着替えたりシャワーを浴びたりしてもいいものかと考えあぐねる。
はて・・・・
とりあえず案内されたベッドに横になり休んでいると、ハタッと思い付いた。
これはスペインのシエスタではないか!
スペインでは昼食のあと、午後14時頃から16時お昼寝の昼休みをとるという。
ベッドで休み、調べものをしたり、メールを返信したりのんびりすごした。
16時ころになると先程の女性は受け付けに座り、もう満室だからと新しい人を断り、「向こうに行ったらアルベルゲがあるよ」と教えていた。
その人たちの対応が終わるのを待ち、パスポートとクレデンシャル見せると、ごくごく普通に受け付けしてくれた。
チェックインなんて5分もあればできるのだが、シエスタの間は決して「仕事」をしないのだ!
日本にはない習慣なので、最初は何が起こっているのか理解できず、とまどった。
シエスタの時間帯にスペインで日本人が何かしようとすると面食らう可能性があるのでご注意を!