馬に乗りたいなら日本より、ヨーロッパより、アルゼンチンより、内モンゴル(中国)より、モンゴルがお勧め!
この記事ではモンゴルでの乗馬体験を踏まえ、その理由を書いています。
今回のモンゴル馬旅は次男が大学のキャンパスで「内モンゴル」の馬旅のポスターを見ていいなと思ったところから始まった。最初はそれに参加するつもりだった。
「内モンゴル」と「モンゴル」はどう違う?
内モンゴルとは中国内の北方、モンゴル国に接していて、モンゴル人も住んでいる自治区。最も多いのは漢民族でモンゴル族は全人口の17%です。
つまり「内モンゴル」は漢民族の中国です。
一方ウランバートルが首都のモンゴル国では国民の95%がモンゴル語を話し、モンゴル語が唯一の公用語です。中国語の看板はほとんど見かけませんでした。
「内モンゴル」とは漢民族が大半の中国の一自治区であり、モンゴル国は、ほぼモンゴル人だけの国です。
ですから中国を旅したければ内モンゴル、モンゴルを旅したければモンゴルがいいでしょう。
「内モンゴル」と「モンゴル」の【乗馬】の違い
私は「モンゴル」には実際に行きましたが、「内モンゴル」には行ったことがありません。内モンゴルについてはyoutubeの動画で調べました。以下は奔流中国という内モンゴルで乗馬ツアーを行っているところの動画です。私は出発前にこちらも検討しました。実際に、モンゴルに乗馬に行って来ていくつが気づいた相違点があります。
内モンゴル(中国)では給餌が必要、モンゴルでは不要
奔流中国での内モンゴルの乗馬ツアーでは、「馬管理費(一日4,000円X乗馬の日数 現地支払)」が必要です。
動画を見ていると、内モンゴル(中国)では、馬にトラックで運んできたエサを給餌している場面があります。
これなら、草を刈りトラックで運び、人がバケツに入れて給餌するのですから、それなりに費用がかかります。
一方私が経験したモンゴルの馬旅では給餌することは一度もありませんでした。
モンゴルでは上の写真のような給餌バケツ?みたいなものは見かけません。
ただキャンプ地に着いたら馬を草原に放すだけです。
内モンゴル(中国)では砂ぼこりが舞っているが、モンゴルでは舞わない
奔流中国での内モンゴル(中国)の乗馬ツアーでは多くの参加者が口や鼻をマスクなどで覆っていることがわかります。
かなり砂塵が舞っています。
草原なので当たり前なのですが。マスクの必要性を感じたことは一度もありません。
内モンゴル(中国)では人口が多く過放牧などで牧草が不足していて給餌せねばならず、部分的に砂漠化して砂塵が舞っているのではないでしょうか。中国13億人に対して、モンゴルの人口は3百万人ですから、草原に対する負荷がモンゴルの方が圧倒的に少ないのでしょう。
ということで、1日4千円の給餌費が別途かかり、砂塵が舞いマスクが必要な内モンゴル(中国)より、モンゴルの方がお勧めです。
結論:馬に乗るなら内モンゴル(中国)よりモンゴル!
日本国内か?モンゴルか?
今回のモンゴル馬旅は乗馬6日、ウランバートルの空港の送迎日を入れて8日間で一人146500円でした。
旅中はゲルやテントに宿泊します。周囲には自分たち以外は誰もいないのですから、お金を使う場所はまったくありません(笑)
今回は現地通貨に全く両替しない初めての海外旅行になりました。(最終日のウランバートルの買い物と食事はすべてカード)
馬に丸6日乗って、最終日には1時間以上もギャロップで大草原を走り抜けました。
一方日本の乗馬学校では、ギャロップで全力疾走できるようになるのに2年間くらいかかるということです。1回45分を月に数回乗るだけですから、そのくらいかかるかもしれません。
モンゴルでは午前3時間、午後3時間、1日6時間くらい毎日乗りました。
日本の乗馬学校は入学金だけで15万円くらいするようです。
これは税別ですから10月からは16万5千円ですね。
日本の乗馬学校にはこれに加えて馬に乗るたびに、騎乗料として別途2~3千円かかるようです。
また乗馬ヘルメット、ブーツ、グローブ、キュロット、チャップス・・・といった用具を個人で買うように勧められるそうです。
モンゴルでは、自転車用のクッションパンツとグローブだけは持参しましたが、あとはすべて用意してありました。
これなら日本の乗馬学校の入学金より2万円も少ない費用で、モンゴルの果てしない草原を爆走した方がいい。
結論:馬に乗るなら日本よりモンゴル!
他の地域は?
私はドイツのシュバルツバルト(黒森)の道に馬のマークがあって、実際に馬で散歩している人がいてびっくりしたことがあります。
フランスでも海岸を馬で散歩している人をみたことがあります。
スペイン巡礼路でも馬で巡礼している人をみました。
しかし、それはあくまで人も歩く道をゆっくり歩行しているだけです。
牧場以外で全力疾走している馬を見ることはありません。
しかし、モンゴルでは誰もいない大草原を全力疾走することができます。
そんな場所は地球上ではもうあまりないでしょう。
あとはアルゼンチンのパンパに大草原があると社会科で習いました(笑)が行ったことはありません。
しかし、日本からアルゼンチンはちょうど地球の反対側で交通費もかなりかかります。
今回私たちは日本からモンゴルへ5万円台で往復しました。
後は空港に送迎してもらって馬旅キャンプが14万6千円。
20万円で丸6日美しいモンゴル平原を馬で旅できるのです!
乗馬だけでなく、1日3食の食事、テントなどのキャンプ道具や設営撤去、道案内、クッキング、日本語通訳すべて込みです。
しかも彼らは真の伝統的な遊牧民ですから、乳をしぼったり、
ゲルでツーテーツァイ(モンゴル紅茶)を作ったりとか、
こういう演出ではない、テーマパークではない、リアルな遊牧の暮らしに触れることもできました。
それにモンゴルは朝青龍や白鳳の活躍もあって大の親日国です。プリウスが一番多い(笑)
顔もよく似ています。
同じ子供の頃にお尻が青かった蒙古斑を持つ仲間同士、私たちは兄弟なのです(笑)
日本人にとってモンゴルほど馬に乗るのに適しているところは自国も含めて世界中に他にないでしょう。
ということで、馬に乗りたいなら日本より、ヨーロッパより、アルゼンチンより、内モンゴル(中国)より、モンゴルがお勧めです!
内モンゴルに給餌が必要と書いてあったが、実は奔流中国のグレートキャラバンでは、一日50キロほども移動する時もあるので、栄養あるものを食べさせて体力を維持させるものです。20キロ~30キロくらいなら、草原の草で十分のようです。埃挙げている場面もあったが、たまたま乾燥している地域です。内モンゴルもモンゴルも日本の四倍くらいの面積があるので、同じモンゴル、内モンゴルでも場所によっては全然違うのですよ笑。ただ、全力疾走という意味では、奔流中国の方は遥かに本物です。それは内モンゴルだからではなく、奔流中国の乗馬サポート体制、指導者がいるからできるものです。