先日西大分駅からずっと徒歩で高崎山に登ってきた。
まずは豊後一の宮の柞原(やすはら)八幡宮を目指す。
神社の正面に向かって左脇のルートをひとしきり歩くと、高崎山南登山口に出る。
ここまでは車が入り、簡易トイレもあった。
登山道の歩き始めの新緑の気持ちのいい道。
お猿で有名な高崎山だが、その昔は山城があったそう。
険しい独立峰なのだ。
山頂の看板には以下のように書いてある。
ふむふむ。この北西の尾根を行けば別府に行けるのだな。
どうせならとこちらの道を行くことにする。
ところがだんだん踏み跡が少なくなってくる。
急峻な尾根をかなり下ったところで、すっかり道を見失ってしまった・・・
まぁいい。
私は以前、渓流釣りをやっており、道のない山中を通るいわゆる「やぶこぎ」は慣れている。
このまま降りることにする。
最初の地図を見てもらえばわかるが、等高線がかなり密である。
何しろ敵の侵入を防ぐのに適した山城だ。
高崎山の猿は天然記念物で400年前には文献に登場する野生の猿だ。
別府市と大分市という都市の間にある小山に野生の猿が残ってきたのはこの急峻な斜面が彼等を守ってきたからに違いない。
この斜面を下っているとお猿に何匹も出合った。
見てもらいたい!この斜面感!
はっきり言ってそうとう急だ。
とても前を向いて歩けず、両手両足を使って腹ばいで降りる箇所もしばしば。
もちろん道はないので、木をまたぎ、潜り、かき分け、足にからまったツタをほどき進んでいく。
ごめんなさいね~
私は悪いもんじゃないんですよ!
ただ、道に迷っただけです。
山を下れば沿岸には国道10号線が走っているので、とにかく下りれば大丈夫。
まだまだ遠いわぁ。
こんな斜面降りられるんだろうか、まさに城。
しかし、ここまで来たら引っ込みがつかない。
いや、ここから登り返すのはなお地獄である。
かなり下った山中で石垣を発見した。
これは高崎城の遺構だろう。
こんな道なき山奥には誰も入ったことがないだろうから、もしかしたら第一発見者?!
どんどん下るとついに建物が見えて来た。
助かった!
よく見ると高崎山の有料の自然動物園だ。
ここへ山から下りてくるとは、俺は猿かっ!
しかし急斜面を難渋しながら下りつつ、何度猿になりたいと思ったことか!
彼らは風のようひらひらと移動する。
ああ、でも営業時間が終わって誰もいなくてよかった。
あやうく猿と間違えられるところだった。
服もどろどろだ。
こっそり園を後にする。
ここからは10号線沿いを西大分駅まで海沿いを歩く。
全行程22kmほどのハイキングであった。
しかし県庁所在地の市街地の駅から歩いて野生の猿が見られるなんてすごい!
ここはアフリカかっ!
たまにこういう道なき道を行くと、全身に気合が入るね。あ~楽しかった!
一般向けではありません。道はありません。よい子は真似をしないでください。(誰もせんわっ>自分)