バリ島自転車ツーリング2日目 長男と無事再会

 自転車ツーリング初日にいきなり行方不明になった長男は日暮れのころ「Manggis」にいるとだけメールで伝えてきた。
 それ以後朝まで連絡がない。

 私は朝7時過ぎには宿をたち、唯一の手がかりである「Manggis」を自転車で目指す。
近くの道沿いにロータスラグーンを呼ばれる場所があり、これなら見落としにくいだろうと思い、「ロータスラグーンで12時待つ」とメールを出し出発した。

海岸沿いの道を走る。
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 意外と順調に進み、朝10時にはロータスラグーンに到着する。
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 文字通り蓮の花咲く潟湖である。
 向こう側は海だ。

 ここでメールをチェックしたが、しかし長男からは何の連絡もない。

 鉄砲玉の長男はまた前進したのだろうか。

 10時現在メールがないので、「ロータスラグーン12時待ち合わせ」のメールは見ていないと判断した。「次の町に12時に待つ」とメールを出して、自転車をこぎはじめた。
 するとすぐ長男からメールが入る。
 ロータスラグーンから2分ほどのホテルにいるというではないか!

 あやうくすれ違うところであった。
 
 野宿でもして、蚊に刺されてボコボコになって少しは反省していると思ったら、長男は海辺のプールサイドのコテージでくつろいでいた。

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 こらぁ!
 なんちゅう素晴らしいところに泊まっとるんじゃ!

 私は汗まみれで自転車をこいできたので、思わず水着に着替えてまずはプールに向かった!

 シャワーも浴びて、コーヒーを入れて一息つく。
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 ところで昨日はいったいどうしたんだい?
 「道を間違えたところで日暮れまで待っていたんだぞ」と聞く。
 
 すると長男は、途中ではぐれたことに気づいたがwifiができるところを見つけようと走り続けるうちに山に登ってしまい、現地の人に「海はどっち?」と聞きながら走り続け、ついにwifiのできる「Manggis」にたどり着いたという。しかも途中に私が泊まっている町を通過しているのである。連絡手段がないというのは悲しいものだ。

 地図ももたないのだから・・・

 で「お金はどうした?」と聞くと、ここで唯一の「両替店」を見つけ、手持ちの「円」をルピアに変えて泊まったのだという。

 それにしても、「それをメールで伝えればいいんではないかい?」というと、今までWifiがうまくつながらなかったという。

 まぁいい。

 しかし、父が千円の安宿でしのいでいる間、野宿でもして蚊にさされてボコボコになっていると思ったら、なんとスイートルームに泊まっていた!
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 花も飾ってある。
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 なんちゅう豪華な部屋なんだ!
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この部屋からはプールとビーチが見渡せる。

12時のチェックアウトまでしばしホテルステイを満喫する。

一泊4千数百円、この旅一番の豪華なホテルだ。

今日はあまり走りたくないということで30kmほど先の町を目指すことにする。
2つのルートがあったが、どうせならと海辺のルートを選んだ。

最初は快適な道であったが、
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徐々にエライ道になってきた。
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向こうに道が見えるだろうか。

すごいアップダウンの連続なのである。

上り坂ではもう、押して歩くしかない。

バリ人は人懐っこくて、特に小学校低学年くらいの男の子は必ず「Hello!」とにこにこして大きな声をかけてくる。
こんなアップダウンの連続する道に外国人が来ることは滅多にないのだろう。

「Good job!」などといいながらにこにこしている。

「ウェラ アル ユー フロム?」というので「ジャパン」というと「お~」と反応する。
 ホンダやスズキは彼らの憧れのバイクだ。

このあたりでは、小学生くらいと思われる男の子が、妹をのせてバイクに乗っているのも見た。
あまりのアップダウンに自転車は実用にならないのである。

男の子たちが走って自転車を追いかけてきたり、「Hello!」と手を振ってくれるのを体験したければ、この海辺のルートはおすすめだが、くたくたになることうけあいだ。

 この日もようやく夕暮れ時にアメッドという町のホテルに到着した。

 ここのビーチのレストランがとてもよかった。
 ビーチに升席の座敷が張り出している。

 ここにあぐらを組んだり、寝そべったりしながら、ビンタンビールの大瓶を2本も空けた。

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 近くのどこからかガムランを演奏する音と潮騒が聞こえてくる。

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