去年のスペイン巡礼やバリ島自転車ツーリングでは主に「両替」で現地通貨を入手したが、今回の中国・イタリアの旅行ではついに一回も「両替」しなかった。
街角のATMで現地通貨をキャッシングした。
新規ご利用額 手数料 利息
50,296円 216円 623円
ということで請求が来ていた、実際には帰国して全額すぐに返済したのでこれよりも若干利息が安くなっている。
年利18%という恐ろしいばかりの利息が付くし、自動でリボ払いになる恐ろしい仕様になっているが、直接電話すればすぐに全額返済でき、利息も日計算なので最小限に抑えることができる。
さてこの5万円につき800円少々の利息と手数料をどう考えるかだが、結論としては両替するよりもキャッシングの方がいい。
まず両替の場合、現地で両替した方がレートがいい。
なぜなら、日本でユーロを手に入れるよりも、イタリアでユーロを手に入れた方が、入手コストが安いからである。
そこら中で使われているのだから当たり前だ。
しかし、日本でユーロを入手するには紙幣を空輸しなければならないし、ヨーロッパ人が日本でユーロに両替したのを集めなければならない。
いずれにしても「仕入れ」コストがかかる。
だから通常日本より現地で両替した方がレートがいい。
さて、イタリアで実際に何か所か日本円とユーロのレートを聞いてみたが、それでもやはりすごく悪かった。
日本よりもいいのかもしれないが、それでもよくない。
キャッシングの方がずっといい。
結局一度も両替しなかった。
なぜか考えてみた。
結局、両替所というのは場所を借り、設備を整え、エアコンを入れ、照明をつけ、人件費を払って維持されているわけです。
そのコストをレートに上乗せしなければならないので、どうしてもレートが悪くなる。
一方ATMのキャッシングはどうか?
人もいらないし、場所も対していらない。電気もさほどかからない。
要するに現地通貨を供給するのに費用がかからない。
そして、現地の人もキャッシングを利用するので街中にたくさんある。
夜中でも動いている。
帰国後すぐに全額返済すれば、利息手数料含めても、両替店のレートよりも有利だ。
そして例えば現地通貨5万円分を調達する手数料としての800円をどう考えるか。
例えば北京では、六連泊した宿の最寄の地下鉄駅の構内にATMがあったわけです。
宿の行き帰りに、朝でも夜でも駅で簡単に人民元が調達できるわけです。
わざわざ時間をかけて銀行や両替所を見つけて、交通費を払ってそこまで行き、窓口でレートを気にしながら両替するよりも、
安い一律のレートで気にせずに駅でキャッシングしてしまう方がはるかにかしこい。
時間の無駄もない。
イタリアでもヴェネチアのように土地も少ない街でも、石壁の中にATMがふと埋め込んであったりするわけです。
こちらがわざわざ探さなくても、ただ単に旅行していたら、駅や街角でいくらでもATMがある。
この利便性ははかりしれない。
旅行期間中は、紫禁城に行ったり、万里の長城を歩いたり、自転車に乗ったりするのが忙しく、両替などというどうでもいいことに時間と労力と頭を使いたくないのである。
だから、今回は結局旅では一度も両替せずにすべてキャッシングで済ませた。
実際に現地で旅行してみなければ、日々いくらの現金を使うか正確に予測できないし、ATMなら足りなくなったら少額をいつでもキャッシングして、財布に補充しておけばいい。
だから大量の現地通貨を余らせてしまい、日本で再度日本円に両替するなどという、報復ビンタで手数料を払うバカバカしいこともない。
私は、今回の旅で両替店は、今後は絶滅していくと確信した。
お金の自動販売機がこれだけあれば、人件費を払って両替店を維持することが割にあわないのは当然なのである。
現地通貨はカードを使ってどこにでもあるATMでキャッシングし、18%という恐ろしい年利は絶対にリボ払いなどにせずに、帰国したらただちに電話して全額返済する!
これが最もレートが有利で、手数料も安く、もっとも便利のいい、現地通貨の調達方法なのである。